
最近、マスコミ、特にテレビでは新型コロナウィルスに感染した場合の症状を伝えるようになりました。ただ、症例は詳しく伝えていないので、こちらで調べられるものを、載せて行きたいと思います。
テレビで見る症状には、感染者の痛みが伝わりません。痛みを伝わらなければ、症状の程度が解りません、危機感に対する認識が甘くなり、日常生活での油断が生じ易いのです。
5月の stay home が解除されてから、現時点までの感染者急増の中、会社は依然電車通勤をさせ、学校は依然子供を通学させています。生活スタイルへの適応を、組織団体のトップが意識しなければ、そのパワーに支配されている個人は、危険にさらされっぱなしです。
筆者も学校に電車通学をする子供がいますが、昨日、学校に掛け合ってみたところ、感染者が出るまでは通学の現状を維持するとの事でした。近くの学校では既に感染者が出ているのに、学校側の方針で、毎日子供の安否をハラハラして見守っています。
こう言った情報において、「煽り」だと意見する人がいますが、そう思う人は見ないで下さい。物事に対して、常に相反する考え方を持つ人々がいるものです。個人的にこれまで思った事ですが、必要な情報を公開されないと、予防に対する認識が全く違ってしまいます。
また、感染を経験した人の一部は、勇気を出して、症状などの情報を公開しています。彼らは何故、自分の精神的負担を乗り越えて、情報を公開しているのか、決して苦痛を訴えているのではなく、新型コロナウィルスの脅威を皆さんに伝え、徹底した注意を喚起しているのです。一人一人が状況を把握し、予防対策を講じていれば、社会全体が良い方向へ向かえると信じています。
今世界で起こっている事は、冗談でも映画でもありません。事実を素直に受け入れた上で、「煽り」と言ったり、忍耐が欠如し、行動を自分でコントロールできなかったり、東京の感染がこれ以上広がれば、どう言う道に辿り着くか、想像力を働かせてみて下さい。その結果は半年や一年後に、自分に戻って来るかも知れません。
トム・ハンクス夫妻の場合 ー 微熱、体の痛みと倦怠感 / 極度の倦怠感と痛み、高熱、嗅覚と味覚障害

3月11日に、俳優トム・ハンクス(63)と妻リタ・ウィルソン(63)は映画撮影の為、滞在先のオーストラリアでコロナ感染が明らかになりました。最初は風の様な症状があり、二人とも体のところどころが痛いと感じ、夫人は寒気と微熱もあったそうです。
検査を受けたから早期発見が出来たと思います。2週間ほどの治療を受け、無事帰国し、自宅での隔離療養をしていました。
糖尿病と心配されていたトム・ハンクスさんは、軽症で済んだが、期間中、体が痛すぎて「ソーダクラッカー」に例え、動くたび、体の内側から骨が軋むと感じたそうです。また12分以上集中する事が出来なかったと言います。幸いにして、高熱と味覚・嗅覚障害はありませんでした。
5年前に乳がん手術をした妻のリタ・ウィルソンさんは、全く別の症状を見せていたそうです。「極度の倦怠感と痛みと不快感で、とにかく触られたくないっていう感じだった。陽性とわかって9日目にまだ39度弱の熱があって寒気はするし、嗅覚と味覚がおかしかった」と言っていました。
抗マラリア剤であるクロロキンを摂取したタイミングで、熱が下がったけど、効力はわからず、服用による酷い吐き気とめまい、極度の筋力の低下がみられたとも、語っていました。
無事回復した後に、トム・ハンクスさんは治療研究の為に、3度にわたって自分の血漿を提供し、マスクをしないのは「恥ずべき行為」とマスコミで警告しました。
ウィルス研究の権威 Peter Piot 教授の場合 ー 高熱、頭痛、身体衰弱、免疫暴走

誰?と思う読者が多いと思いますが、業界ではトップの権威と言われている、ピーター・ピオット(Peter Piot)さん(71)はエボラ出血熱とエイズの研究で知られるベルギーの微生物学者です。UNAIDSの創始者であり、現在はロンドン衛生及び熱帯医学学校の校長です。
https://m.medsci.cn によると、3月19日にピーター・ピオットさんは、突然の高熱に襲われ、頭が割れるように痛み、その痛みは1枚ずつの骨と1本ずつ髪の毛にまで伝わるほどと言います。当時は咳が無く、専門家故に新型コロナウィルスに感染したと感じ、自主隔離をしたそうです。
過去10年に一度も病気せず、体力には自信があったピオット教授は、この間、体がどんどん衰弱して行くのを、自覚する事が出来ていました。熱は一向に引かず、体力が奪われ、「それは疲れではなく、衰弱して行くのです、その感覚を一生忘れない」と語っていました。
ある医師の友人の助言により、4月1日に新型コロナウィルス検査をしたが、陰性でした。しかし肺のレントゲンでは明らかに新型コロナウィルス感染者の症状が見られ、かなりの重症により、直ちに隔離病棟への入院となりました。
1週間経ち、退院した後に、呼吸困難の症状が現れ、病院に戻らざるを得ません。肺の症状による免疫の暴走が現れ、治療をする必要がありました。心房細動も見られ、心拍数が一時170まで上がったそうです。年齢的に血栓や中風の予防治療も必要でした。
ピオット教授は7週間後にようやく回復していると感じたそうです。そして、この新型コロナウィルスによる死者の多くは、直接の臓器組織損傷によるものではなく、人間自身の免疫暴走によるもので、致死率が数パーセントと思わせているが、状況はインフルエンザの回復とは違い、更に複雑であり、多くの人は心臓、腎臓、神経組織の慢性的な後遺症に苦しまれる事になるでしょう。
回復後のピオット教授は、ワクチンの開発に尽力していますが、噂などでワクチン接種を拒む人々の心配をしています。何故なら、ワクチンを拒否する人がいる限り、この新型コロナウィルスの感染拡大は止められないそうです。
英国チャールズ皇太子の場合 ー 嗅覚・味覚障害

3月25日、英国王室の発表によると、ウェールズ公チャールズ皇太子(71)は、国民保健サービス(NHS)で新型コロナウィルスの検査で、陽性である事が明らかになりました。カミラ夫人は陰性でした。
公務で多くの人達に会っていたので、感染経路は確認できません。スコットランドの自宅で自主隔離しながら、公務を続け、回復までは軽症で済んで良かったと振り返っています。
6月16日、NHS等の病院を訪問した際に、病院の職員と経験を離した時は、「嗅覚と味覚が無いまま戻らず、まだ感染が続いているようだ」と話していました。
イギリス首相ボリス・ジョンソンの場合 ー 発熱、呼吸困難

イギリス首相ボリス・ジョンソン(56)は、3月27日の新型コロナウィルス検査で陽性となり、自宅での自主隔離を開始しました。関係者には、遡って24時間内に発熱を含む歩い症状があったと述べていました。
3日後の30日に、リモート内閣会議を主催したが、関係者によると、モニターで見るジョンソン首相は咳が止まらなかったようでした。
4月1日に、ジョンソン首相は動画を公開し、「Stay at home」を呼びかけ、類似症状がある人は家から出ず、隔離状態でも仕事はできると説きました。そして、このウィルス戦争に勝てる自信があると、国民を安心させました。
翌2日、首相官邸があるダウニング・ストリートによると、ジョンソン首相の症状は依然軽く、彼は公務をリモートで続けていると発表しました。
また翌3日に動画で、熱が1週間続いて下がらず、政府の見解により、引き続き自主隔離と発表したジョンソン首相は、誰の目にも、顔の血色がすこぶる悪いように見えました。しかし、熱が下がるどころか、状況は全く逆方向へ進み、この日から暫く、ジョンソン首相は公衆の面前に現れませんでした。
4月4日、既に妊娠している、ボリス・ジョンソンの婚約者キャリー・シモンズ(32)が Twitter で、自分も1週間前に感染していた事を明らかにし、現在は回復している途中であると言います。
4月5日、ジョンソン首相は10日経過しても、重症は見られないものの、依然熱が下がらず、予防措置として、病院へ送られました。そして、24時間も経たないうちに、ジョンソン首相は重症病棟へ移される事になりました。ただ、2晩経ってから医者の話によると、彼は呼吸器を必要とせずに、酸素治療を受けているとの事です。
一時は、医者が覚悟して、首相が亡くなられて後の政治活動を準備するようにと伝える一幕もあったそうです。
ボリス・ジョンソン氏は実にタフで、豪快な人です。ただ、ウィルス相手に根性が通用しないものですから、正しい情報を把握して、素直に早期治療を受ける事が大事です。立場が特殊だから、周りの人や医療の力を集められますが、我々の様な一般人が根性論で頑張ったところ、命を賭けるリスクが大きくなるだけです。
疑わしい事があれば、先ず検査をしましょう。